Days〜二人の日常〜 4-1話




「ねぇ兄さん、一緒に気持ちよくなろう?」
そう呟きながら、乱れた着衣を気にすることも無く、ベッドの上を唯が近づいてくる。
「ほらぁ、見てぇ。もうこんなに濡れちゃってるの」
俺の目の前まで来た唯はそう言うと自分の股間に手を伸ばす。
伸ばした手が濡れた部分からはくちゅくちゅと粘液質な水音が聞こえてくる。
「ねぇ、もう我慢できないの。兄さんのが欲しいよぉ」
動くことの出来ない俺のズボンにさっきまで水音を奏でていた手が伸びてくる。
「やっ、やめろ。俺はそんなこと…」
「じゃあ、どうしてこんなに大きくしてるの?」
いつの間にかズボンから取り出された俺のモノに唯が頬ずりをしている。
自分で見るまで気付かなかったが、俺のモノはすっかり大きくなっていた。
「本当は私と一つになりたいんでしょう?」
唯は俺の脚の上を這うように進み、モノに辿り着いた所で体を起こす。
「一つになりたいんでしょ?我慢しなくてもいいのよ」
濡れた部分をモノに擦り付けながら唯が腰を浮かせてゆく。
中腰の姿勢を取り、秘所を俺のモノの真上に持ってくると唯はゆっくりと腰を下ろし始める。
「はぁ、やっと一つになれるよ。…兄さん」
モノの先端に秘所の入り口が触れ、小さく水音が鳴る。
唯はその音を聞き、小さく微笑うとためらう事無く腰を落とす。
「ゆっ、唯。やめろ〜」

ガンッ
早朝の水島家。その中の一室、拓の部屋から大きな鈍い音が響く。
「……なんだ?」
音の発生源はベッドから落ちた拓だった。しかし本人はまだ寝ぼけていて状況を分かっていない。
「もう…朝か?……なんか、体が痛いな」
天井を見上げながらそこまで呟いて、ようやく自分がベッドから落ちている事に気付く。
拓はしばらく天井を見ながら先程まで見ていた夢の内容を思い出す。
「……あの夢はなんだったんだ?」
思い出した夢の内容に思わず首を傾げる拓。
「あんなの絶対にありえないって……」
自分が唯に迫るならまだしも、その逆はありえないと拓は考える。
「やっぱり、この前のが原因かな?。最近こんなのばっかりだしな」
一週間前、唯のオナニーを見せられてから拓の夢見はひどく悪い。
おまけに自分のベッドで寝ているとどうしてもあの時の唯の事を思い出してしまう。
そのため、この一週間拓はほとんど寝不足の状態である。
「…そろそろ起きて朝食作らないと。今日当番のはずだし…」
ふらつく頭を押さえながら拓は部屋を出て行った。

「唯のやつ、今朝も寝坊か?珍しく俺の所には来てなかったし…もう少ししたら起こしに行くか」
フライパンの中身をかき混ぜながら、なかなか起きてこない唯の部屋を見やる。
(それにしても、毎晩毎晩遅くまで何やってんだか。夜更かしも過ぎるようならちょっと怒らないとな)
そんな事を考えているうちに朝食が出来上がる。しかし、唯が起きてくる様子は無い。
「ったく、手間のかかる。唯〜、朝だぞ〜、起きろ〜」
唯の部屋に向かって叫ぶ拓。いつもならこれで飛び起きるのだが今日は動きが無い。
拓はテーブルの上に料理を並べ終えると、唯の部屋へと歩き出す。
「ったく、夜遅くまで何やってるんだか。ゆ〜い〜?学校遅れるぞ〜」
『ゆいのへや』とプレートのかかったドアの前で、ため息をついてから叫ぶ。
しかし、やはり唯が起きてくる気配は無い。
「ほんとに遅刻するぞ。……ったく、入るからな」
一応断ってからドアを開ける。鍵はかけないように言ってあるらしく、かかっていない。
「お〜い、起きろ〜」
部屋の中に入ると、唯はベッドの中で幸せそうな顔で眠っていた。
「……幸せそうな顔しやがって。おい、起きろってば」
拓は唯を起こそうと思い、布団を力任せにはぐる。
しかし、布団の下の唯は下着すら着けずに寝ていたため拓は布団をはぐった格好のまま固まってしまう。
「……えっと」
冷静になろうともう一度眠っている唯に見る。
昨夜そんなに暑かったのか、唯はパジャマの上着の前を見事にはだけてしまっている。
その結果普段なら覆われているはずの薄い胸をしっかりと見ることが出来る。
「相変わらず、ぺったんこな胸だな、いやいや……寝る時ってブラジャーしないんだな……って、そうじゃねぇっ」
唯が眠っているのをいい事にしっかりと胸を観察していた拓は。
唯のぺったんこな胸をしっかりと堪能してから自分自身につっこみを入れる。
「はぁ、これじゃただの変体じゃないか。そろそろ起こさないと遅刻するし、少々手荒に行くか」
拓はそう言うと手をわきわきと動かしながらゆっくりと唯に近づいていく。
「こぉら、起きろー」
叫びながら、唯の肩を激しく揺さぶる拓。頭がガクガクと揺さぶられ唯もさすがに抵抗する。
「ん、んぅ〜」
肩を掴んでいる拓の手を払いのけようと、唯は寝返りを打つがベッドの端で寝ていたためそのまま落ちてしまう。
拓と同じように鈍い音を立てて、唯は動かなくなる。
「お、おい。大丈夫か?」
かなりいい音がしたため、拓もさすがに心配になり声をかける。
「んぅ〜。あ、兄さん、おはよ〜。もう朝?」
「あ、ああ。なんともないか?」
「んぅ?別にどうもしないよ?変な兄さん」
「そ、そうか。朝飯出来てるから、早く来いよ」
寝ぼけているためか、ベッドから落ちても平気そうな唯に驚きながらもそう声をかけて部屋を出るのだった。

「ふぇ〜、兄さんおはよー」
「早いことあるか。さっさとご飯食え、遅刻するぞ」
拓が急かすと唯は気の入ってない返事をしながら目の前のパンを手に取る。
「兄さん、なんか眠そうだね?」
「ん〜ああ、最近ちょっと寝つきが悪くてな」
「ふ〜ん」
まさか唯の出てくる淫夢が寝不足の原因とも言えず拓は適当にごまかす。
「それより、唯の方こそ毎晩なにやってんだ?いつも日付が変わるまで起きてるだろ」
「えっ、う〜うん。まあ、その宿題とかいろいろ……」
問いかけに答えるものの、唯の言葉はいまいち歯切れが悪い。
拓は歯切れの悪さに引っかかりを覚えたが、特に言及もせずに流す。
「それより、学校のほうはどうだ?ちゃんとみんなと仲良くしてるか?」
「うん、大丈夫。みんな仲良しだよ。特に…」
「ナナが、だろ。あいつは犬みたいに誰にでも懐くからなぁ」
「確かに、犬みたいなところあるかも」
二人して犬の耳の生えた奈々実を想像して、同時に笑い出す。
「に、にいさん。奈々実ちゃんに悪いよ」
「ゆ、唯こそ。ナナが聞いたら怒るぞ」
二人はひとしきり笑い合った後食事を再開する。
「まぁ、夜更かしするのはいいけどな、今日みたいなことが続くならどうにかするからな」
「……うん、気を付けるね」
唯が忠告に頷き、何気なく時計を見ると学校に向かうにはちょうどいい時間になっていた。
「兄さん、そろそろ出ない?」
「もうそんな時間か。それじゃ行くか忘れ物無いか?」
拓は手早く食器を片付け、鞄をつかみ玄関に向かう。
「あ〜兄さん、待ってよぉ」
準備をしていなかった唯は大慌てで部屋に戻り準備をする。
「そんなに急がなくても置いて行かないから」
「うん〜」
返事が聞こえてから数秒後に準備を終えた唯が玄関にやってくる。
「それじゃあ、行きますか」
「うん、いってきま〜す」
唯の声を合図にドアが閉じられ、二人は学校へと歩き出した。

「なぁ拓、最近少しやつれたんじゃないのか?」
授業の合い間の休み時間、次の授業の準備をしていた拓は松田に声をかけられる。
「そうか?自分ではわからないけど」
「ふむ、確かに一週間前と比べるとやつれたように見えるな」
神谷が呟きながら携帯で撮影したらしい画像を見せる。
「これ、いつのだ?」
「いつもの昼食メンバーが揃ってるけど、いつ撮ったんだ?」
画面には、拓に唯、綾乃に松田が写っていた。神谷は撮影していたため写っていない。
「一週間前だと言ったろう。水島妹が来た次の日だな」
確かに表示されている日付は一週間前になっている。
「しっかし、これ明らかに盗撮だよな?」
確かに誰もカメラの方を見ずに話している様子から、隠し撮りであることは明らかだった。
「別に悪用するつもりで撮ったわけじゃないさ。ほんの気まぐれだ」
「きまぐれねぇ。まぁいいや、それより、やっぱやつれてるよお前。なんかあったか?」
写真を見て改めて拓のやつれ具合がわかったところで、松田が聞き直す。
「あ〜、あれかな。最近あんまり寝付けなくて寝不足なんだよ。そのせいじゃないかな?」
今朝と同じように、何故寝不足なのかは伏せておく。知られたら何かとまずいのだ。
「寝不足って、一週間もか?病院とか行った方がいいんじゃないのか?」
「……その必要はないだろ。お前が抱えている問題が解決すれば問題ないだろ」
夢の話などまったくしていないのに拓が悩みを抱えていることを見抜いた神谷に拓は言葉を失う。
「ったく、お前は変なところで勘がいいよな。なんでもお見通しかよ」
「ふん、お前ほど思考と行動が直結してるやつも珍しいさ」
「…お前らが何の話をしてるのかいまいちわかんないけど、悩みは早めに解決しとけよ」
神谷ほどでは無いが松田もまたアドバイスをしてくれる。拓はその言葉に何も言わずに頷いた。

「ねぇ、唯ちゃん。この前言ってたのやってみた?」
昼休み、拓たちとは合流せず教室でクラスメイトたちと昼食を取っていると向かいに座った女生徒が話しかける。
「え、うん。やってみたけど…」
「どんな風にやったの?」
唯の返答に一緒に食事をしていた友達も興味深そうな視線を向けてくる。
「え、その……やり方分からなかったから、兄さんに聞いて……」
「えぇ〜、お兄さんに聞いたの?…それで、それで?」
唯の言葉に、みんな驚くが続きが気になるのかすぐに静かになる。
「うん、ちょっと恥ずかしいなぁ。…あのね……」
唯は、その日のことを思い出し、恥ずかしくなったが、内容をごまかしつつ話し出す。
「……それで、その日はそのまま眠っちゃって起きたら朝だったの」
「はぁ〜、なんてゆうか、お兄さんも大変よねぇ。お兄さんの前でオナニーしちゃう唯ちゃんも唯ちゃんだけど」
一通りの話を聞いて、周りにい友達徒が一斉にため息をつく。顔を真っ赤にしている生徒も何人かいる。
「どうして、兄さんが大変なの?」
「だって、唯ちゃんがそんな事してるの見ちゃったら、お兄さんだって我慢できなくなっちゃうじゃない」
「…どうゆうこと?」
周りの友達一同が頷く中、唯だけが分からないといった感じで首を傾げる。
「だからぁ、お兄さんも唯ちゃんのオナニー見てて、したくなったんじゃないかなってこと」
「…なにを、したくなるの?」
ここまで言っても分からない唯に周りにいる友達も半分呆れた様な表情になる。
「…唯ちゃんってさぁ、天然だよねぇ。あのね、オナニーよ、オ・ナ・ニ・ィ」
「ええっ、オナニーって女の子だけがするんじゃないの?」
「あのねぇ、そんなわけないでしょ。むしろ、男の人のほうがするらしいわよ」
何も分かっていない唯の発言に、思わず声が大きくなってしまう。
既に話の内容は教室中に聞こえており、ほとんどの生徒が気まずそうな顔をしている。
「ねぇねぇ、なんか周りにも聞こえてるっぽいよ」
今まで黙って聞いてた生徒が、教室内の空気を感じ取り二人に声をかける。
「あ、ほんとみたいね。それじゃあこの話はここまでにしましょうか」
その言葉を合図に、既に空になっていた弁当箱などが片付けられる。
「そっかぁ、それで兄さん最近様子がおかしかったんだぁ」
「おかしいって?」
唯の何気ない一言に皆の手の動きがピタリと止まり、視線が唯に集まる。
「え?えっと、部屋で寝てなかったり、最近寝不足だったり、私と歩くとき変に前屈みだったり」
「……唯ちゃんのお兄さん、かわいそうね。唯ちゃんも気をつけてあげなきゃダメよ?」
「え、う、うん。わかった、よく分からないけど気を付けるよ」
そんなこんなで、昼休みは過ぎていくのだった。

学校も終わり、帰宅した拓は一人リビングでぼーっとしていた。
「兄さん、…帰ってたんだ。明かりくらい点けたら?」
「ああ、そうだな。…お帰り、唯」
帰宅したまま、明かりも点けずにいた拓に唯は見かねて声をかける。
「遅いよ、普通お帰りが先でしょ。最近の兄さんなんか変だよ?」
ワンテンポ遅れた拓の返事に、唯は呟きながら明かりを点ける。
「…帰りにな、松田達に変だって言われたぞ」
「何それ?兄さんがってこと?」
「いや、俺たち兄妹がらしい」
ソファにもたれたまま後ろを向くと、唯が冷蔵庫の中を漁っていた。
「何やってんだ、探しもんか?」
「う〜ん、確か牛乳がもう一本あったはずなんだけど〜」
返事をしながらさらに中を漁る唯。拓はふと自分が飲んでいたコップに目をやる。
「なあ、もしかしたらこれかもしれない。中身これで全部なんだけど、いるか?」
「え?うそぉ、まだいっぱいあったのにそれだけしかないの?」
「ああ、なんか喉渇いてたからついつい…っておいおい」
言い終わらないうちに、拓の手からコップは消えて唯が口を付けていた。
「……っはぁ、おいしかった。どうしたの?もしかして兄さんも少し欲しかった?」
「いや、そうじゃなくてさっきお前が口付けてた所、俺が飲んでた所なんだけど」
唯自身も拓に指摘されるまで気づかなかったようで、唇を押さえたまま黙ってコップを見つめている。
「…おい、どうした?」
黙ったままの唯に拓が声をかけると唯は先程まで見つめていたコップの中身を一気に飲み干す。
「ふうっ、おいしかった…また買っておくから、ごめんね」
「いや、それはいいんだけど……気にしないんだな」
「気にするって、間接キスのこと?そんなに騒ぐようなことでもないでしょ」
「ん、いや、まあ、俺もそんなに気にはしてないけど…」
てっきり大騒ぎするかと思っていた拓は予想外の唯の反応にただ答えを返すことしかできない。
一方唯は、飲み終えたコップを洗い自室へと入っていった。

「はふぅ〜」
部屋に戻った私は後ろ手にドアを閉めると、同時に床に座り込む。
「やっちゃった、兄さんと、間接キス…しちゃった……」
さっきまで兄さんの唇と間接キスしていた私の唇に指を当てて感触を確かめる。
私はうれしくなって、何度も唇を指でなぞる。
「…はぁ、んっ…ちゅぷ、んんぅ…」
いつのまにか唇をなぞっていた指を、私は口に含んで舐めていた。
私は口に指を含んだまま、空いている方の手をスカートの中に潜らせる。
「……あっ、もう濡れちゃってるんだ?」
パンツ越しに触れてもわかるほど、私のアソコはしっかりと濡れていた。
濡れた感じを確かめて、私の指はパンツの中に潜り込んでいく。
「んっ、ふぅっ…やだぁ、わたし、いつもよりも、濡れちゃってる」
パンツの中に入った指が私のアソコに触れると、いつもよりも濡れていた。
そのことに驚きながらも、無意識のうちにだんだんと指の動きが激しくなってくる。
「はっ、やぁっ…に、いさん…」
動かしていた指を兄さんの指と思うと、体に走る快感がさらに強くなったように感じる。
私は兄さんの名前を何度も叫びながら、指の動きをさらに早めていく。
「んん〜っ、にいさんっ、にいさんっ」
「お〜い、唯。さっき呼んだか?」
「!!に、にいさん?」
イク寸前だった私はドアの向こうから突然聞こえてきた兄さんの声に指の動きを止める。
「どっ、どうしたの?」
「いや、なんか呼ばれた気がしたから…」
「う、ううん。呼んでないけど…」
ドキドキする鼓動を抑えながら、何にも無かった様に答える。
「そっか、気のせいだったか。…そうそう、今夜パスタでもいいか?」
「え?うん、いいよ。そっか今日は兄さんの当番だもんね」
「ああ、それじゃあ、出来たら呼ぶから」
そう言い残して、兄さんは部屋の前から離れていったみたい。
「…はぁ〜、驚いたよぉ〜。…おかげでいけなかったじゃない」
パンツに手を入れたままの何とも言えない格好で私はため息を付く。
さすがにオナニーを再開する気にもなれず、着たままの制服を着替えることにした。
「うわっ、なんかすごい事になってる。こんなに濡れてたんだ」
立ち上がってふと座っていた部分を見ると、お尻があった所がびしょびしょに濡れていた。
姿見の前で下着姿になった私のパンツにも愛液で大きなシミが出来ていた。
「ん〜、こんなになったの始めてかも。…やっぱり、にいさんの事考えてたからかな……」
愛液を吸って重くなったパンツを履き替えながら、私はそんな事を呟いたのだった。


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